DJI Agras T30による果樹散布 桃
山梨県甲州市にある桃農家さんと共同で、農業用ドローンで桃の立木に殺菌剤の散布試験を行いました。
使用した機材は DJI Agras T30。 「Agras T30」は30リットルの薬剤タンクを搭載し、最大7.2リットル/分の吐出量で散布できるDJI社製の中型農業用ドローンです。搭載可能な薬液の重量、機体重量とバッテリー重量との合計は約66kgで、重い機体を浮かせるために発生させる下向きの風の力によって、吐出する薬液を強力に下方に吹き付け、果樹に対して非常に効果的です。
農業用ドローンを使用した空中散布は、2017年ごろから水稲の現場を中心に日本全国で稼働しています。水稲の場合、高濃度散布が許可されている農薬を使えば、8リットルの薬液を1ヘクタールに、約10分で散布することが可能です。
それに対し、高濃度散布が許されていない果樹の分野では、手散布などの従来の慣行での濃度でなければ空中散布ができないため、搭載タンクの大容量化が必須です。また、重量の離陸重量の軽い10リッター機で太刀打ちできなかった立木の風下側への散布も、強力なダウンウォッシュ(下向きの風)で葉裏まで十分に散布が可能となります。
2022年05月17日 18時20分 - 富士山ドローンベーススタッフ タグ: 農薬散布